投稿: 2006年3月30日

数日前の報道。僕が普段読んでいるネット上のメディアで記事を出していたのは、朝日、読売、日経くらいだったようですが、とりあえず読売の記事をリンク。
コメの先物取引、復活は見送り…農水省が不認可の方針
僕は経済には興味があるけど、ずぶの素人であるということを明らかにした上で、ちょっと思ったことを書いてみる。

前にどこかで読んだ物に、次のようなことが書かれていた。日本において日本産の米を自由に取引できる市場がないと、いずれ海外の商品取引所が日本産の米を取引対象にするようなことになり、もしそうすると日本の米の価格は、海外の市場に左右されることになりかねない。また、 先日の記事で紹介した Jim Rogersは、国の保護を受けている産業や、国が価格をコントロールしているものは、いずれ破綻する、というようなことを言っている。これらの指摘が正論なのか極論なのか、それを的確に判断する力が僕にあるとは思えないのだが、少なくとも暴論ではないように感じられる。

前述の読売の記事によれば、中川農相は、「あるべきコメの生産、流通、消費が実現されれば、先物市場が整備されるのが望ましい」としながらも、「現時点では、生産調整の円滑な推進に著しく支障を及ぼす恐れがある」という理由で先物の上場を認可しないらしい。農業政策についても全然分からないのだが、どちらかというとこちらの方が暴論に聞こえてしまう。まあ、先物を認可したら生産調整には協力しない、と言っていた人たちがいたようなので、そういう意味では理由あってこういう判断をしたことになるわけだから暴論というのは言い過ぎかもしれない。しかし、そんな圧力に屈して良かったのかが僕には分からない。

長い目で見た時、米の自給率を高く保つことができ、適正価格による安定供給を保つことができるようにするために行政や政治が動いて欲しいものだと思うのだが、このニュースを読んで、本当にそういう考えで農水省が動いているのか疑念を持ってしまった。詳しい方の考えをいろいろと聞いてみたいものである。