有料メルマガ+無料音声配信という組み合わせ -- ポッドキャスト復活の野望 --

投稿: 2012年4月9日

先日残念ながら終了してしまったTBSラジオの午後の番組、「小島慶子 キラ☆キラ」のメイン・パーソナリティーだった小島慶子さんが、有料メルマガ+音声配信というのを始めたという。番組が終わったことが残念で仕方がないということもあるし、小島さんの考え方に共感する部分が多いということもあるし、またこの企画自体に興味があるというのもあって、ちょっと覗いてみた。

これを書いている時点での有料メルマガの価格設定は、1ヶ月840円。週1回の発行なので、1回210円という計算になる。登録から1ヶ月は無料だということなので、とりあえず登録してみた。

僕が登録してから配信された2回分のメルマガの内容は、これまでの小島さんの話を聞いていた人にとってはさして目新しいことでもなく、かと言って読み応えがないというようなものでもなかった。ただ、彼女のことをよほど好きでないと、1回に210円というのは少々値が張るというのが正直な印象で、僕自身、継続して購読するかどうか、一瞬考えてしまった。が、音声配信の方を聴いてみて、ちょっと価格に対する印象が変わった。

音声配信の中で彼女は、メルマガの購読料を番組 (音声コンテンツ) の制作費に充てたいということを明言している。どうやら実際に編集をしてくれている人が別にいるらしいし、また購読料でギャラを払えるようになったら放送作家と組んで何かやりたい、なんてことも言っている。もしそのように購読料が使われるのだとすれば、メルマガの購読料というよりも音声コンテンツの購読料という色合いが強いのだと思うので、それなら払っても良いかも知れない、という気になった。小島さんの場合、書いている文章も面白いけど、やはりしゃべって、そしてラジオ的企画をやってくれる方が面白いと思うから、そこに使われるお金なのだと思えばさして高いようにも感じない、そう思った野田。

だったら音声コンテンツを有料にして、メルマガなんかやらない、という選択肢もありそうだけど、それだとやはりリスナー数は激減してしまうだろう。TBSがやっているらじこんという、音声コンテンツの有料配信サイトがあるが、ここなんか、聴けばたぶん面白そうな番組を取りそろえていると思うものの、ラジオ好きの僕でもお金を出して買おうと思うことはまずないくらい、やはり有料音声配信は、ユーザーにとってのハードルが高いのではないかと推測している。個人的には、有料コンテンツを買っても音声の場合検索性が低くて情報としての使い勝手が悪い、ということも影響していると思うし、らじこんの場合はDRMが入っていて再生環境を選ぶという理由もあると思うけど、やはり一般的に有料コンテンツとして、メルマガよりもユーザーにはハードルが高いのではないかという気がしている。

と、ここまでは前置き。 (長いよ!)

まあ小島さんの企画のまねなんだけど、すっかり放置されている僕のポッドキャストを、同じやり方で復活させられないかな、と思ったのだ。僕の場合は、制作費と言っても全部自前なので特にかからない。では何にお金を使うのかというと、例えば有料のiPhoneアプリとか、例えばちょっと便利そう、だけど実際に視覚障害者が使えるかどうかは分からない (安い) 周辺機器とか、そういうものの購入費に充てて、そういったもののレビューを音声で配信してはどうかと思ったのだ。

上野例で言えば、iPhoneのアプリのレビューなら、購読者が数人でもいてくれるだけでだいぶ安心してできるようになりそうな気がする。もちろん価格設定にもよるけど。

問題は、音声コンテンツを作るのは (しばらくやってないのでだいぶいろいろとリハビリが必要そうだけど) それなりにノウハウも貯まっていて、そこそこのものができると思うけど、実際にお金を払っていただくことになるメルマガのコンテンツがろくでもないものになるりそう、というかそもそもコンテンツなんかあるのか!?という感じな点だろうか。アクセシビリティーに関することを中心に、最近面白いと思ったことを書く、とかそういうのもできそうだけど、それにしたって定期的に文章書いて、そして音声コンテンツも作って、というのはかなり大変そうではある。お金をいただくというのはそれなりに責任が発生するわけだし...。特に本職が馬鹿みたいに忙しい時 (というのがごく希にあるのです...不本意ながら...) にはやはり不可能だと思う。月単位で休刊とかできる有料メルマガのシステムなんてあるのだろうか。

でもこれ、やっぱりやってみたい企画ではある。こういうメルマガ/ポッドキャストの内容なら金出しても良い、とか、いくらなら出してやらなくもない、とか、おまえの声なんて聴きたくないよ、とか、いろいろご意見いただけると嬉しい限りです。可能性がありそうなら真剣に進めてみようと思う次第。